会頭挨拶　第182回通常議員総会

ここへ来る道すがら、ＪＲ山口線の車窓から随所で桜が満開に近い光景を目にすることが出来ました。市民の皆さんには笑顔が広がっており、今年はなんとなくお花見を楽しめる様な雰囲気です。３年以上続いたコロナ禍ですが、いよいよ経済が再始動に向けて動き始めている、との声が会議所にも寄せられており、一足早い桜の開花も、アフターコロナに向けた出発を応援してくれている様です。

本日は『第182回通常議員総会』へご出席頂きまして、誠に有り難うございます。

また、本日はご来賓として、山口市長・伊藤和貴様、山口市議会議長・入江幸江様、生活環境委員長・泉裕樹様、にご隣席を賜っております。平素より商工会議所事業にご理解、ご支援、ご協力賜っておりますこと、心より感謝申し上げます。

冒頭申し上げましたが、新型コロナ感染症第８波は落ち着きを見せており、マスク着用も緩和され、本年５月８日に感染症分類が第５類へ引き下げられる見通しの中、少しずつですが社会経済活動が回復し、改善に転じつつあります。

先日、市内事業者の皆さんへ「経営状況」のアンケートを行った所、まだまだ苦しい状況に変わりは無いが、２年前に比べ大きく改善している事が分かりました。今後の不安要素として、第1に「売上と利益の減少」があげられ、その理由として資材価格の高騰が、全業種に渡る共通の懸念要素となっていました。一方で、「賃上げ」については、過去１年以内の賃上げを実施した市内事業者は実に６割を超え、昨年６月時点より約２割増加しています。苦しい経営の中にあっても、少しでも賃上げを実現しようと、懸命に努力しておられる実態が伺えます。

この様にここまで市内経済が回復してきましたのも、ひとえに国・県・市による様々なご支援があっての事と、本当にありがたく、特に山口市行政の皆さま、山口市議会の皆さま、改めて心よりお礼申し上げます。

ここ、新山口駅近郊では、ＫＤＤＩ維新ホールの開業で多くの催事が組まれ、メインホールは１年先まで予定が埋まっていると聞きます。様々な展示会、イベント、そして学会が頻繁に催され、駅近郊のビジネスホテルは、コロナ前のピークよりもさらに３割も高い稼働率が続いている様です。維新ホールは素晴らしい施設です。新山口駅が交通の要衝である事で、ここまでの経済効果を生み出している事、これも非常に有り難いことです。今後はこれら宿泊者をいかに旧市街地、湯田温泉へ繋げていく事で、さらなる経済波及効果を高められるかに掛かっていると考えております。４月以降、様々な方のご意見を頂き、県内経済のリーディング役として、経済をしっかりと循環させ、ヒト・モノ・カネの流れを活発化して参りたいと思います。議員の皆さまのご理解、ご協力をどうぞ宜しくお願い申し上げ、本日の通常議員総会開会のご挨拶にしたいと存じます。

令和５年３月２７日　　山口商工会議所会頭　河野康志